ミステリー・推理小説

砂の器〈上〉

砂の器〈上〉

砂の器〈上〉 あらすじ

東京・蒲田駅の操車場で男の扼殺死体が発見された。被害者の東北訛りと“カメダ”という言葉を唯一つの手がかりとした必死の捜査も空しく捜査本部は解散するが、老練刑事の今西は他の事件の合間をぬって執拗に事件を追う。今西の寝食を忘れた捜査によって断片的だが貴重な事実が判明し始める。だが彼の努力を嘲笑するかのように第二、第三の殺人事件が発生する…。

砂の器〈上〉 レビュー・感想

社会派ミステリーとして名高い松本 清張の傑作。映像化も多数されているがそちらはまだ未聴。あまりに有名なためある程度ネタバレなどはネット上で散見されるが、小説で本をめくるのと、ネットで検索をした文字を読むのではやはり想像力が雲泥の差だと思った。2000年以降ではいまいち実感が湧かないが、この重厚な昭和特有の雰囲気が良い。あまり推理小説やミステリーを読む方ではないが、刑事が地道に捜査を積み重ねて遺留品や物証を検証をしていく描写が丁寧で、携帯電話やインターネットがない時代の苦労が読み取れる。そしてこの丁寧な描写が早く先の展開を読みたい、と読者をじらしてくれる。社会派と言われながらも今読んでも確実に面白い。下巻も楽しみ。