ミステリー・推理小説

松本清張映画化作品集〈3〉遭難

松本清張映画化作品集〈3〉遭難

松本清張映画化作品集〈3〉遭難 あらすじ

巨匠・松本清張の膨大な作品の中から、映画化された作品を集めた傑作短編集。第三弾の本書は「張込み」「たづたづし」「天城越え」「声」「遭難」を収録。「偶然が重なりすぎるのは、もはや偶然ではない。それは作為である」と、夏山の遭難事故は、実は殺人だと推理する山岳ミステリーの傑作「遭難」など、まさに清張の代表作がズラリ!

松本清張映画化作品集〈3〉遭難 レビュー・感想

松本清張作品、好きなんですよね。今の時代からあれやこれやと想像しながら作品を読めて楽しい。
多数ある彼の作品の中から映像化された短編集のみをまとめたシリーズの第三弾。
短編なのでさらっと読めるし、ハッと心に残るシーンの余韻が続く間もなく次の話に移行するので、むしろ各話が印象に残りやすかった。

特に山岳ミステリーである「遭難」が一番お気に入り。
個人的には登山は人生で数度しか経験がないけれど、友人は山にハマってしまう人も多く魅力ある趣味のひとつなんだろう。
物語としては北アルプス鹿島槍ヶ岳へ登った同じ会社の3人パーティー(山登りに楽しくなってきて今回の登山を楽しみにしていた社員、自分のような初心者的ポジションの社員、そして山に慣れている上司)が途中遭難し、一人が犠牲になる事故を追いかけたもの。
この事故について、当日の山での行動を回想した初心者が書き記した日誌めいた山岳雑誌への投稿から始まる。
この文章を読んだ亡くなった同僚の姉と叔父は、当日一緒に遭難した上司へ連絡を取り、彼への追悼のため現地へ行きたいと言い出すが…。
山での痛ましい事故から、当日は何があったのか?と核心へと迫っていく心理的にジワジワとした怖さ、登山、自然の驚異といったものが程よくミックスされている良作。

タイトル通り全ての作品が映像化されているので、是非観てみたいものだ。