ハードボイルド

弥勒世(みるくゆー) 上

弥勒世(みるくゆー) 上

弥勒世(みるくゆー) 上 あらすじ

返還前夜の沖縄の現実を抉り出す暗黒小説 コザで英字新聞の記者を務める伊波尚友はCIA局員から反戦活動に関するスパイ活動を迫られ承諾。 激化するベトナム戦線をめぐる黒人と白人の対立、地元住民の不満が燻る中、反米活動を続けながら情報を集めていく。

弥勒世(みるくゆー) 上 レビュー・感想

バイオレンスな暴力描写で所謂「ノワール・暗黒小説」として知られる著者の1970年代返還前沖縄が舞台の異色作。CIA・ヤクザ・娼婦・べ平連などなど、主義主張が異なる勢力が入り乱れる。いつものノワール・バイオレンス節はなく主人公の内面・沖縄の描写が本当に丁寧だ。米国人・本土日本人からも軽視されていた沖縄は返還を目前としてどうなっていくのか・・・?丁寧に下地を作り上げる上巻だけに爆発した際のカルシスを期待出来る。下巻も楽しみ。