ノワール ハードボイルド

ヒステリック・サバイバー

ヒステリック・サバイバー

ヒステリック・サバイバー あらすじ

第3回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、15万部突破のベストセラーとなった『果てしなき渇き』(宝島社文庫)の著者による第2作目が、いよいよ文庫化されます。 アメリカの学校で乱射事件に巻き込まれ、トラウマを抱え帰国した和樹。通い始めた中学校では、運動が得意な体育会系の生徒たちと、いわゆる”オタク”と呼ばれる生徒たちの間に深い溝があり、両グループは常に対立していた……。そんななか、改造銃で生徒が撃たれるという事件が連続して起き、それぞれがそれぞれの仕業と思い込んだ両グループは、いよいよ全面衝突に。お互いを理解しあうことはできないのか? スピード感あふれる描写で、荒々しくも繊細な少年たちを活写する、青春ノワールです。

ヒステリック・サバイバー レビュー・感想

日本で学校内でのスクールカーストをいち早く取り入れた問題作。
主人公である和樹はアメリカの学校で発生した銃乱射事件の生き残り。
意気消沈しながらも帰国した平和な日本で学園生活を過ごすはずだったのだが、入学した学校はスポーツが得意な生徒たち体育会系の生徒たちが幅を利かせており、いわゆる”オタク”と呼ばれる生徒たちの間に深い溝があり、両グループは常に対立していた……。
この出だしからもうワクワクですよ。

世の中的に「スポーツをする人は精神も良い」と世間や大人達から期待をされ、それが生徒たちのプレッシャーとなり、結果を残すために練習に必死になる。
その裏で「キモイ・趣味が合わない・価値観が違う」と"スポーツをする側"とは別の"オタク系"人種たちをストレスのはけ口かのように虐めている。

この学校と言う閉じた世界では今の日本の至る所で起こっているであろう出来事をここまで上手くまとめているのは流石。
ストーリーとしてもそうした学校側の世界以外の"外の出来事"が核となっている面もあり、非常に面白い。

何より主人公、オタク側の面々、スポーツ側の面々、不良組、と血肉の通った良いキャラクター達が多数いて大満足。
是非、今リアルに高校生活を送っている人にも読んで欲しい作品。